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h_uenoharaのブログ

上ノ原秀晃(政治学)の研究メモ

OS X MavericksにTeX環境を構築した記録

Mac TeX 研究環境

* 2015-09-30追記:2015年10月公開のOS10.11 El Capitanではフォントの仕様が大きく変わったため、下記の方法は利用できません。このエントリーは近日中に消去します。
* 2014-06-18追記:MacTeX 2014が公開されましたが、下記の記述はMacTeX 2014でも有効です。

MacBookAirのOSを再インストールしたので、TeX環境をゼロから構築した。基本的にはTeX Wikiに書かれている通りにやればよいのだが、書かれている情報が多すぎて、毎回戸惑う。他にも困っている人がいるかもしれないので、備忘録もかねて、環境構築の手順を書き残しておきたい。(自分の周囲でTeXがもっと一般的になれば、という思いもある。)

以下、OS X Mavericks上にMacTeX 2013を用いて環境構築する。『LaTeX2e 美文書作成入門(第6版)』付録のDVDからもインストールできるが、インストール先が一般的ではないので、今回は使わない。また、個人管理のMacにインストールすることを前提にしているので、大学などの共用端末にインストールすることは想定していない。

大まかな手順は以下の通り。

  1. Ghostscriptとのインストール
  2. MacTeXのインストール
  3. MacTeXを最新の状態に更新
  4. texmf.cnfの編集
  5. 日本語環境の整備
  6. TeXShopの設定
  7. bst/bib/スタイルファイルの置き場所を確認

GhostscriptとImageMagickのインストール

* 2014-06-18追記:MacTeX 2014ではConvert-IMのオプションはなくなっているので、この項のImageMagickと、次項のConvert-IMについては無視してよいです。

homebrewを使ってUnixのソフトウェアを管理している場合、homebrewでインストールできるソフトは先にインストールしておく。その方が、あとで問題が起こる可能性が少ない。homebrewが何か分からない人や、Unixツールを使わない、あるいはhomebrew以外の方法でUnixのパッケージを管理している人は、この項目は飛ばしてよい。

ここでは、GhostscriptとImageMagickをインストールする。GhostscriptはPDF作成、ImageMagickは画像関係のソフトらしい。homebrewをインストールしていれば、Terminalで以下のコマンドを実行する。

$ brew install ghostscript
$ brew install imagemagick

($はコマンドプロンプトなので、入力しなくてよい。以下同じ)

MacTeXのインストール

MacTeXの公式サイト http://tug.org/mactex/ からMacTeX.pkgをダウンロードし、ダブルクリックしてインストーラーを起動する。

[インストールの種類]では[カスタマイズ]をクリック。カスタムインストールの画面から、先ほどインストールしたGhostscriptとConvert-IM(ImageMagickに含まれる)のチェックを外す。前項の「GhostscriptとImageMagickのインストール」をスキップした場合は[標準インストール]を選択する。

MacTeXを最新の状態に更新

インストールしたMacTeXは最新の2013年版だが、そこに収録されている個々のソフトウェアはその後も更新されているので、まとめて最新版に更新する。Terminalで以下のコマンドを実行すればよい。時間がかかるので注意(30分以上)。

* 2014-06-18注記:現時点でMacTeX 2014は公開直後のため、多くの構成ファイルが最新ですので、それほど時間はかかりません。

$ sudo tlmgr update --self --all

パスワード入力を求められた場合は、Macのログインパスワードを入力する。

texmf.cnfの編集

texmf.cnfという設定ファイルを編集する。編集にはTerminal上のエディタnanoを利用する。手順は以下の通り。

1. Terminalで以下のコマンドを実行

$ sudo nano /usr/local/texlive/texmf-local/web2c/texmf.cnf

2. ファイル(おそらく何も書かれていないはず)に下のおまじないを書き込む(コピペでよい)。

shell_escape_commands = \
bibtex,bibtex8,bibtexu,upbibtex,biber,\
kpsewhich,\
makeindex,mendex,texindy,\
mpost,upmpost,\
repstopdf,epspdf,extractbb

3. ファイルを保存(ctrl-o)し、nanoを終了する(ctrl-x)。

4. 下記のコマンドを実行し、設定内容を反映させる。

$ sudo mktexlsr

日本語環境の整備

OS X標準のヒラギノフォントを使うため、Terminalから以下のコマンドを一行ずつ入力。今回もコピペで良いが、あくまで一行ずつ!!最後の行はヒラギノフォントをPDFに埋め込むためのコマンド。

$ sudo mkdir -p /usr/local/texlive/texmf-local/fonts/opentype/hiragino/
$ cd /usr/local/texlive/texmf-local/fonts/opentype/hiragino/
$ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W3.otf" ./HiraMinPro-W3.otf
$ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ明朝 Pro W6.otf" ./HiraMinPro-W6.otf
$ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ丸ゴ Pro W4.otf" ./HiraMaruPro-W4.otf
$ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W3.otf" ./HiraKakuPro-W3.otf
$ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Pro W6.otf" ./HiraKakuPro-W6.otf
$ sudo ln -fs "/Library/Fonts/ヒラギノ角ゴ Std W8.otf" ./HiraKakuStd-W8.otf
$ sudo mktexlsr
$ sudo updmap-sys --setoption kanjiEmbed hiragino

TeXShopの設定

TeXでの執筆にはTeXShopという統合環境(テキストエディタに、TeXの処理に便利な機能が付加されたもの)を用いるのが便利である。

TeXShopのアップデート

TeXShopはMacTeX 2013に含まれているが、バージョンが古いので、最新版(本校執筆時点ではv. 3.26)にアップデートする。手順は以下の通り。

  1. LaunchpadからTeXShopを起動し、[TeXShop]メニューから[アップデートを確認…]を選択する。
  2. 上記のアップデートが失敗した場合は、TeXShopのサイトから「Latest TeXShop version 3」をダウンロードし、~/Applications/TeX/ フォルダのTeXShop.app を置き換える。

TeXShopの環境設定

ここの設定が一番の難関。自分の環境では下記の設定で動いている(水谷正大先生のMacOSへのTeXのインストールに従った)。

* 2014-06-22注記:TeX WikiではUpTeXを使用する設定を推奨していますが、現時点でUpTeXに非対応のスタイルファイルが多く(あるいは多くの修正が必要)、TeX入門書の多くもUpTeX前提に書かれていないため、お勧めしません。

[書類]タブ

左下の[設定プロファイル]から「pTeX (ptex2pdf)」を選択する。このとき、[エンコーディング]が「Unicode (UTF-8)」となっていることを確認。

[内部設定]タブ

下記のように変更。

  • [pdfTeX]の[Tex
pdftex --file-line-error --synctex=1
  • [pdfTeX]の[Latex
pdflatex --file-line-error --synctex=1
  • TeX + dvips + distiller]の[Tex
ptex2pdf -e -ot "-synctex=1 -file-line-error"
  • TeX + dvips + distiller]の[Latex
ptex2pdf -l -ot "-synctex=1 -file-line-error"
pbibtex

bst/bib/スタイルファイルの置き場所を確認

参考文献データベース(.bib)や、 参考文献スタイルファイル(.bst)、各種スタイルファイル(.sty)は下記のディレクトリに置くことになっている。

ファイル ディレクトリ
*.bib ~/Library/texmf/bibtex/bib
*.bst ~/Library/texmf/bibtex/bst
*.sty ~/Library/texmf/tex/latex

上記のディレクトリが存在しなければ、あらかじめ作っておく。Termnalから下記のコマンドを一行ずつ実行する。

$ cd ~/Library
$ mkdir texmf
$ cd texmf
$ mkdir -p bibtex/bib bintex/bst tex/latex

必要があれば、適当な.bstファイルを放り込んでおく(jecon.bstなど)。

以上でTeX環境の構築は終了。ネットから適当なソースを拾ってTeXShopにコピペし、[タイプセット]を押せばPDFが生成されるはず。

インストールした後(2014-6-22追記)

ファイルの更新は定期的に行っておきましょう。上でMacTeXインストール後に入力したのと同じコマンドを入力してください。

$ sudo tlmgr update --self --all

参考にしたサイト

インストールにあたっては、下記のサイトを参考にしました。

http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?Mac

http://www.ic.daito.ac.jp/~mizutani/tex/install_mac.html

http://d.hatena.ne.jp/jtsutsui/20111227/1324959858